もっとゲームみたいに生きられたら
ゲームから学べることは、勇気や友情だけではありません。
たとえば、お片付け。
ボードゲームそのものは収納スペースを圧迫する旧時代な代物なのですが、そこには永遠の真理が収納されています。
- 必要のないアイテムを集めない
- 手に入れたアイテムは使い切ってしまおう
- 最短の時間で実行しよう
ボードゲームをしていれば、うまい人も下手な人でも、頭に叩き込まれる思考です。
ゲームの世界でも、コンピュータ・ロールプレイングゲームとかだと、必要以上にレベルをあげたり、いつかどこかで使うかもしれないからとアイテムを無駄に溜め込んだりするタイプ、いますよね?
わたしです。
ボードゲームで、そんなプレイをしていると、まず勝てません。
負けます。
集める楽しみは人間の本能みたいなものなので、ボードゲームにも収拾要素を持ち込んでいる作品はたくさんあります。
いわゆる「ワーカープレイスメント」系と呼ばれるジャンルのゲームは、集めて、交換して、集めて、交換しての繰り返しで、勝利点を積み上げていきます。
ただ、それらは、わらしべ長者のようなもので「必要な最小量」を「最も良い効率」で集めるための収集です。
無駄なものは一切持たない。最高のゴールは手ぶらゴール。
なのでゲームばかりしていると、現実世界で使いもしないものを捨てられずにいる自分のダメっぷりに気づかされます。
もっとゲームみたいに、合理的に行動できる人間になれたら。
たとえばこんな感じで。
- 必要のないものは買わない。所有し続けない(その場その場の短慮に惑わされないようにもする)。
- 目的を見極めて、最善だと思う行動をする。
- 間違いに気づいたら、サンクコストを支払って、修正する。
一生、一年、一日のなかで、自分のできることは有限です。
手持ちのカードから、最善の一手を切れるようになりたいものですね。
……と、ご立派なことを書いておいてなんですが。
とはいえスペック勝負なら #Surface よりも #iPadPro。PCと携帯のOSを統合しなかったAppleは慧眼。キーボードに不満がないか不要で、携帯版アプリで満足できるならiPadでいいと思う。昔、ノートPCを買い換えるごとに30万円ぐらい使ってた世代なら両方もっていてもいい(?)
— あすか正太@ぽんこつ団 (@Katsujiya) 2019年3月26日
両方もっていてもいい
直前のツイートで台無し!
不用意にモノは買わない。不用意にモノは買わない。
もっともっとゲームして、大事なことをゲームに教えてもらおうと思います。
そんなこんなで、最近はこんなゲームを遊んでました。
シリメツレツ
ええと、これ、控えめに言って大傑作です。
トランプの「大富豪」ってありますよね?
あれに手札の配置変え禁止と、3枚の特殊カードを入れただけなんです。
たったこれだけなのに、抜群に面白い!
一度配られた手札は場所をいじれないので、どのカードから場に出していくかの計画を立てる必要があります。
手札をなくしていくのはいいのですが、前のプレイヤーよりも高い役を出さないといけないので、最後に出す用に高い役(=枚数の多い役)を残していく必要もあります。
たとえば、残り札がシングル1枚とトリプルだったとします。
シングル1枚を場に出すにはスタートプレイヤーになるか、早い手番をゲットする必要があります。
そして、このターンではすでに出せる役がペア2枚になっているので、シングルは出せません。
トリプルを切って、次回のスタートプレイヤーをとることにします。トリプルのなかでも最強の数(12、12、12とか)だったので、まず親です。
「勝った!」
と心の中でほくそえんだ直後、隣のプレイヤーに、絶対勝利の特殊カード「STOP」を使われて、親を取られてしまいます。
おまけに次のラウンドでは一番最後。
場に出すカードの役はどんどんと上がって、自分の順番では出せるカードがなくなり、急転直下の大敗北!
あまりにも絵に描いたような負けっぷりに、負けた自分が愉快になってしまう始末。
こんなゲーム、なかなかないですよ。
トランプ、トリックス、ゲーム!
「シリメツレツ」が簡単なトランプゲームの傑作なら、こっちはマニア向けの傑作。
一般的なトリックテイキングだと「場に出したカードの強さで得点」され「複数ラウンドの総合点」で勝者が決まります。
このゲームでは「獲得したカードが次の自分の手札になる」とか「勝利点はカードにしるされた足跡x属性の種類」とか「最終ラウンド以外は3勝(3人プレイの時は4勝)までしかできない」というユニークなルールがあるため。
- 勝利点の高いカードが真ん中(6,7あたり)にあって、勝負に勝てるカード(11,12あたり)と分離されているので、さっさと処分できる弱カードというものがなくなり(1や2といった弱い数も、高得点カードを渡したくない時のために残しておく必要がある)、いかにして自分の手札の勝利点カードを相手に渡さないかが重要になる
- 3勝までの獲得カードしか、勝利点対象にならないので、下手に勝つより、負け続けたほうが、高得点を得られることがある
- 勝利点を最大にするには4属性をすべて揃える必要があるため、自分の手札にその属性の強カードがない場合は、(3勝制限と兼ね合い上)終盤まで、あえて勝利を取っておくという戦略が発生する
どこで勝つか、どうやって勝つか。
さらに最終ラウンドのみ「何勝してもいい」「カードの枚数x属性ごとの倍率=勝利点」
というルールも加わって、考えることだらけです。
難しい! でも、そこがいい。
ブロックス
トイザらスでは毎度みかけていたのですが、今頃プレイ。
ユニークなカタチをした自分の色のタイルをすべて置けたら勝ち。
つまり、陣取りゲーム。
子供でも出来ます。大人だと相手の侵入ルートを阻止するための二段三段がまえの壁づくりをします。気分は諸葛亮孔明。
狩猟の時代
いわゆる最効率ルートを見つけたもの勝ちゲームです。
盤面が毎回代わるので、戦略を毎回組み直す必要があり、楽ができません。
報酬はふんだんにあるので楽しいのですが、他のプレイヤーのコマ配置によって「あれをこうして、それをああすれば」などといった思惑はあれよあれよと崩されてしまいます。そして人は「やられたらやりかえす」という言葉を覚えるのです。
軽めのワーカープレイスメント系を遊びたい時におすすめ。
テラフォーミングマーズ
狩猟の時代が軽ゲーなら、こっちは重ゲー。
タイルを置いて、資源を集めて、拡大再生産を行う。
大量のイベントカードと大量の開発要素で、10回や20回プレイしたぐらいでは同じ展開になることはありません。
大作とは、こういう作品のことを言いますね!
「隕石落とし」という言葉にロマンを感じる人なら、この火星開拓ゲームを。
エルフェンランド
一定時間内にたくさん都市を回ったものが勝ちという諸国漫遊ゲーム。
実際にコマを動かす行動フェイズより、旅行のプランニングや準備フェイズのほうが時間がかかるところに不思議なリアル感。旅行ってそんなもんだよね。
簡単で楽しいゲームでした。
ギャングスターパラダイス
相手の正体を探りながら、銃を突きつけた交渉or脅迫で自分たちの陣営を勝利させるギャングゲーム。
最初は平和プレイに徹しようと思っていたのに、気づけば問答無用で銃撃戦をおっぱじめていたり。
相手の正体を探ったり、カード勝負に勝つための交渉でたくさんおしゃべりするので、「人狼」好きな人におすすめかも。
写真ではトレイを捨て札置き場にしてしまっていますが、ルールでは捨て札はいったん場に戻ります。インストを誤読して平然とプレイしてしまう。ボドゲーあるある。
世の中には、いったいどれだけの傑作ゲームが眠っているのでしょうか。